【続きです】
すると、人間が野獣から進化したら人間
だけが神に造られたという論理の根拠が
薄れるんですよ。例えば、『人間は何で
善なのか?』『人間はなぜ欲望を捨てて
、功利主義と違う方向、利他主義的な行
動、まあ他者にとって良い行動ができる
のか、道徳的な行動ができるのか?』

人間は神に造られた特別な存在なので、その辺にゴロゴロしている野獣とは違うという宗教観が崩れてしまう。
神に造られた特別な存在なので、その辺
にゴロゴロしている野獣とは違うんだ!
という説明で納得させていた宗教観が全
部崩れちゃったんですよ。

人間が野獣から進化したという話なら、人間だけが神から造られたという論理が薄くなる
『種の起源』には著者が二人いて、一人
はチャールズ・ダーウィン、この人がほ
とんど書いた。ダーウィンは自分で書い
たものにビビりまくって、もう俺、これ
書いただけで満足だから発表しなくても
イイワ!って思っていたんです。でも不
安だから色んな人に見せて、チェック頼
んだ。

ダーウインはいろんな人に見せて、チェックを頼んだら、どんどん論文の完成度が上がった。
『うわぁー、コレみんなその通りだわ!
発表すんの?』っていうふうに言って、
でもその度にチョットだけ反論を加えら
れて、その結果、ダーウィンはどんどん
論文の完成度を上げて行ったら、完成度
は上がるんだけど、発表の見込みがない
という時に、アレフレット・ウォレスと
いう男に会います。

ダーウイン(左)、アレフレッド・ウォレス(右)
彼も科学者でダーウィンと同じように世
界中を旅してて、ほぼ同じようなことを
考えていたんですよ。でも、『種の起源』
のようなまとまった論文としては書いて
なかったし、彼はダーウィンの論文を読
んで、ものスゴいショックを受けた。

アレフレッド・ウォレスはダーウィンの論文を読んで、物凄くショックを受けた。
それとと同時に、『種の起源』に書いて
ある生物は進化する。そして、それは自
然淘汰であって、ランダムな進化である
というふうなことを受け入れて、自分の
論文にチョットずつ引用し始めたんです
よ。

ダーウインの手書きの手帳が見つかった。
これを見てダーウィンはビビッて『ちょ
っと待てよ、このままだったらオレの進
化論はウォレスが言い出したことになっ
ちまうぞ!いかん、パクられる!』とい
うことで、オレ発表するわ、ということ
になったんですよ。

種の起源はたった1つの生命に行きあたる
そしたらウォレスは『ちょっと待った!
もう俺、こんなに関係論文を発表してん
だから共著ということにしてくんない?
』『じゃあワカッタ、オレ9,お前1ね
!』っていうふうな感じで、ダーウィン
はアレフレッド・ウォレスとの共著とし
て『種の起源』を発表したんですよ。

こうして『種の起源』は二人の共著となった。
【またまた続く】