【続きです】
吉田寮は京大大学吉田キャンパスにある
現存する日本最古の学生寮だ。
寮の居室は6~10畳で相部屋。一人
当たり3畳半が基準。娯楽空間として、
マージャン部屋、マンが部屋、ゲーム部
屋、ピアノ部屋などもある。
昔は寮に共同風呂がありましたが、今は
姿、形もなく、シャワーか近くの銭湯に
行く。ただし、年に一度の寮祭の時には
ドラム缶で湯を沸かし、即座の露天風呂
五右衛門風呂が登場する。
吉田寮の寮費は光熱費を含めて月額
2500円。京大の学籍を持つものなら誰で
もOK!
高校を卒業したばかりの学生から大学院
生、留学生、聴講生、年、性別、国籍と
も多種多様。吉田寮は自分たちのことは
自分たちで決める、『自治理念』によって
運営されて来た。
大掃除や建物の補修も自ら担う『対等な
立場』を実現するため、上下関係をつく
らず、敬語を使わない文化が根ずいた。
そんな寮生たちに対し、大学側は、
『建物の老朽化が深刻』などとして、
『新たな寮生を募集しない。』『全員立ち
退き』などを求めた。
寮生たちはこれに反対し、話し合いによ
って、撤回を求めているのですが、双方
の溝は埋まっていないんですよ。
日本の大学にはかつてたくさんの学生自
治寮がありました。東京大学の駒場寮な
ど多くの自治寮が廃止されたり、大学側
の管理になりました。
いま、学生自治寮として残っているのは
北大の恵迪寮や東北大の明善寮など幾つ
しかありません。
学外にも『吉田寮の存続』を支持する声
があるんですよ。築100年以上という建
物の歴史ではなく、何代にも渡って蓄積
された何か得体のしれないモノ(魂?志?
)が今もなお、学生たちを引き付けるの
かもしれません。
おしまい