認知症を研究している富山大学の井ノ口
カオル先生がこんなことをおっしゃって
いた。
『生まれてから今までの記憶は脳のどこ
かに保存されるんですか?』と言う質問
に、先生は
『生まれてからすべての記憶を脳の中に
貯えることは可能です。海馬に貯えられ
るんだけど、時間とともに海馬から大脳
皮質に記憶は移るんですよ。
海馬は小さい。大脳皮質は大きい。だか
ら大脳皮質の方が記憶容量が遥かに大き
い。海馬から大脳皮質に移る時に記憶の
選別をするんですよ。』
さらに続けて、『よく使うモノは残すん
だけど、それ以外のよく使わなくても大
事だと思ったモノは残すんです。』
何か『えっ?』って感じですが、まあ、
もっとわかりやすく言えば、海馬は机の
上というイメージだとします。
しょっちゅう使っている鉛筆、消しゴム
、鉛筆削り、メモ用紙などは海馬の中に
残し、あとはいつか使うかもしれないか
ら、とりあえず本棚の中にでもしまって
おこう、これが大脳皮質なんですよ。