姫路のある酒造会社の先代の社長が同じ
酒米を使って同じ工程でお酒を造ってい
るはずなのに、味わいが違う。同じ産地
の酒米でもエリアとお酒の味が変化する
ことに気ずいた。
エリアが少し変わるだけで、お酒の味が
変わったのだ。
調べたら、『土の違い』だった。田んぼ
の土の成分を分析したところ、いろんな
特徴が現れた。その土地で採れた酒米を
材料にした酒で『スッキリ味』、『深み
のある味』、『濃い味わい』等々、味覚
の違いが出た。
調べてみたら、上の方にある土じゃなく
て、古くから下層にある土。古地図で昔
の地形を調べてみたら、元々は『川』
『沼』『陸』に分かれていたことが判明。
それぞれ、『石が多い』、『粘土質』、
『硬めの土』と、土の質も違い、それが
『スッキリ』、『深い』、『濃い』と言
ういろんな味わいになった。
植物の味わいの個性を決めるのは土。
その土壌で出来たもので土の違いによっ
て、性格が全く異なって来るので、土壌
こそがお酒の味を決めるポイントなんだ
って。