歯ぐきの治療をすると、必ず血が出ます。
その血の中には、赤血球とか白血球とかが含まれています。
今日はその赤血球のお話。
赤血球って、血液の中にある細胞。
この赤血球、酸素と結びつく性質を持っています。
これにより、酸素は肺から全身に血流に乗って運ばれます。
ところで、赤血球は真ん中が少しへこんだ円盤状の形をしています。
大福もちの真ん中を押してへこませたイメージ。
実はこの形に重要な意味があります。
赤血球は、いちばん細い管の毛細血管を通過しなければなりません。
毛細血管の太さは、赤血球1個の直径よりわずかに大きい程度。
ギリギリ通過できるわけです。
一部の毛細血管は、赤血球の直径より細くなっています。
そのままなら赤血球はつかえて、通過できません。
そうするとその毛細血管周辺のソシキに酸素が供給できない。
そこで赤血球は真ん中のへこみを利用して、たわむのです。
まぁ、傘をすぼめたようなイメージ。
そうするとそんな細い毛細血管でもすり抜けられる。
こうして赤血球は全身のあらゆる部分に酸素をお届けするのです。
これがなければ脳の細い毛細血管なんかが壊死して、キノウ不全になったり、マヒしたり・・・。
へこみが大切なんです。