
多くの学生や保護者の方は、高校に入っ
て初めて受けた模試の結果を見て、まる
で世界の法則が変わってしまったかのよ
うな衝撃を受けるんですよ。高校受験の
時には、偏差値60とか65といった数値
を当たり前に叩き出していた生徒が、大
学受験の模試では偏差値45や50という
数字を突き付けられるからです。

この現象を目のあたりにして、多くの人
が『自分は努力が足りないんじゃないか
?』『高校に入って頭が悪くなってしま
ったんじゃないか?』と思うんですよ。
なにを隠そうワタクシも随分昔の話です
が、このワナにハマってしまいました。
でもよく考えてみたら、これは能力の低
下なんかじゃなくて、脳の錯覚なんです
よ。なぜだと思いますか?

努力が足りないんじゃなくて、実は脳の錯覚なんです。
1つめは下位層の消失です。高校受験の
偏差値50ってのはは勉強の苦手な生徒
から得意の生徒まで同世代のほぼ100%
が参加する中での『真ん中』を意味して
います。でも大学入試というフィールド
には就職組や専門学校組は参加しません
。

大学入試の模擬試験には就職組や専門学校組は参加しません。
つまり、高校受験の段階で偏差値50以下
だった層の多くが大学受験の母集団から
はごっそり抜け落ちるのです。

偏差値50は、例えば1000人いたら上から500番目。偏差値75は上から数番以内。
大学受験の偏差値50とは、かつては高校
受験の上位50%という選択された集団の
中でのさらに平均値であり、実質的には
高校受験時の偏差値60以上に相当する学
力を有していることを意味しています。

2つ目は中高一貫校の合流。ここが見落
とされがちな盲点ですが、高校受験の偏
差値には地域でも最も優秀な『天才層』
が参加していなかったという事実です。

高校受験には中学受験で中高一貫校へ抜けていったその地域で最も優秀な『天才層』が参加していないのです。
中学受験を経て中高一貫校に進学した彼
らは高校入試という市場には現れず、6
年間独自のカリキュラムで先取り学習を
進めています。高校受験の世界ではこの
トップ層が不在だったために、あなたの
順位は相対的に高く算出されていました
。

しかし大学受験、特に難関大学を目指す
ステージではこの強力なライバルたちが
一斉に合流して来ます。今まで見えてい
なかった『天井』が突然現れ、上から中
高一貫校生に押され、下からは下位層が
消失するという『サンドイッチ現象』が
発生する為、偏差値が劇的に下がるんで
すよ。

特に難関大学を目指すステージでは、今まで目に見えていなかった『天井』が突然現れ、中高一貫校の『天才層』のライバルたちが一斉に合流して来ます
偏差値が10下がるのはあなたがより高
度の知的競争の場に足を踏み入れたこと
の証明。まあ、スポーツで言えば『地方
大会』から、レベルが急激に高くなった
『全国大会』に参加したということです
。

高校生の皆さん、いい受験になればいいですね。