②制御性T細胞(免疫細胞の中でもエリート中のエリートです)

NHK・BS『ヒューマニエンス』より

     【続きです】

無限の可能性を持っているのが獲得免疫
なんですが、その中でも最前線で戦って
いるのが、免疫のエリートと言われる
T細胞です。T細胞は心臓のちょっと上に
ある胸腺でつくられるんですよ。胸腺っ
てのはT細胞をつくる専用の臓器。活発
になる時期は幼児期~思春期にかけてで
、ほとんどの人は大人になるにつれて退
縮して小さくなります。胸腺はT細胞を
作るるためにだけある臓器。

胸腺は心臓のちょっと上にある臓器で、T細胞だけをつくる専用の臓器。

今回、優れた能力を持つ獲得免疫のT細
胞を学園ドラマ風にご紹介します。

ここは人体学園のある教室。

『遺伝子!遺伝子!』

(生徒)『遺伝子!遺伝子!』

(先生)『声が小さい!』

『声が小さい!』

(生徒)『(大きい声で)遺伝子!遺伝子!』

(先生)『いいぞ!その調子だ、遺伝子!』

(生徒)『遺伝子!遺伝子!』

(先生)『よぉ~し!』

集められているのは異物と戦う役目を負うT細胞の候補生。

集められているのは異物と戦う役目を負
うT細胞の候補生。いったい何を学んで
いるのか?それはわたくし達のカラダの
中で遺伝子によって作られる全てのタン
パク質。私たちのカラダは各組織ごとに
違った種類の多様なタンパク質で出来て
いる。免疫は自己のタンパク質は攻撃し
てはいけない為、1つ1つ覚え込まなけれ
ばなりません。

T細胞候補生はタンパク質をつくっている遺伝子をすべて覚え込まなければいけない。そうしないと免疫はタンパク質を攻撃してしまう。

これは実際の胸腺の中の顕微鏡画像。中
でも特別なのは、右側の赤や緑で広がっ
ている細胞。この細胞には約18000種類
の遺伝子が保存されていて、体内の全て
の臓器に使われているタンパク質を作り
出す。T細胞の候補生たちはこの細胞の
中を進みながら、タンパク質と出会い
、その全てを学んでいたのだ。

胸腺の中の顕微鏡写真。T細胞候補生がタンパク質と出会い、そのすべてを学んでいる。

18000種類の遺伝子がつくるタンパク質
を学ぶという過酷な授業。候補生たちは
どんどん脱落していく。最終的に残るの
は、全体の僅か1割に過ぎないと言う。
厳しい選抜を生き残った免疫のエリート
T細胞は3つのグループに分けられる。

激しい選抜を生き残った免疫のエリートT細胞は3つのグループに分けられる。

①司令官:
『ヘルパーTと呼ばれているわ!』免疫
 の司令官ヘルパーTは何を攻撃するの
 か指示する役割。

司令官ヘルパーT

②実行部隊:
『ボクはヘルパーTの右腕、通称キラー
T』キラーTの役割はヘルパーTの指令を
受けて実際、異物と戦う。

実行部隊キラーT

③そして謎の男子高校生Tレグ。
 Tレグは特別な使命を帯びている。

謎の男子高生Tレグ

彼ら3つのTはThymus(サイマス=胸腺)
のT。

TはThymus(胸腺)のT

選び抜かれた3つのTそれでは人体の中
で3つのTがどのように働くのか御覧下
さい。

 

       【続く】

 

 

 

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