五臓六腑という言葉があって、これは人
間の内臓全体を言い表わすときに使う言
葉。五臓は心臓・腎臓・肝臓・肺臓・脾
臓。六腑は大腸・小腸・胃・膀胱・胆・
三焦。

五臓六腑
『あれっ?すい臓がない!』すい臓って
胃の後ろに隠れるような場所で十二指腸
に繋がり、消化酵素液をつくり、1日1リ
ットル分泌している臓器。食べ物は胃で
おおざっぱに分解され、十二指腸や小腸
でさらに細かくされ、糖やアミノ酸にま
で分解されるんですよ。

すい臓は胃の後ろに隠れるように十二指腸に繋がり、消化液をつくる。
食べ物を吸収可能な分子にまで分解する
ために働くのがすい臓から分泌されるす
い液。コレ、胃酸よりもはるかに強力な
消化液なんです。3大栄養素のタンパク
質、炭水化物、脂肪すべて溶かします。
こんなスゴイ能力があるんだから、すい
臓は五臓六腑に入れるべきじゃないの?
何で入ってないんだ?どうやらすい臓は
自分で溶けてなくなってたらしいんです
よ。
すい臓は死後、自らを溶かしてしまうん
です。そのため、解剖しても見つからな
かった。昔、中国人が解剖した時はすい
臓は溶けて、存在自体がなかった。スゴ
イ消化力。自らも溶かして無きものにし
てしまう。五臓六腑と言う言葉が生まれ
た時代には、まだ死んですぐに開いて調
べるってことはしなかったらしい。

中国人が解剖した時には、すい臓はぐちゃぐちゃに溶けて、何もなかった。
だいたい中世の頃の解剖って、亡くなっ
てから3~4日ぐらいたってやるから、何
かあるんだけどハッキリわからない。溶
けてグジャグジャというので、名前が付
いていなかったようです。正直なところ
、すい臓って豆腐みたいに柔らかくて中
に筋肉とかまったくありません。

すい臓って、豆腐みたいに柔らかくてなかにきんにくとか全くありません。
急性すい炎と言う病気がありますが、コ
レ、消化酵素が自らのすい臓を消化して
しまう病気。今までに経験したことのな
いような痛みなんですよ。だいたいすい
臓の中には知覚神経が通ってない。知覚
神経はすい臓の外にある。

急性すい炎は、消化液が自らのすい臓を消化して、今までに経験したことのないような痛みを伴う。
すい臓が溶けると、外にエイキョウが出
て、初めてひどい痛みが出る。原因は2
つあって、アルコールと胆石。『お酒飲
み過ぎると、すい臓が溶けるよ!』って
よく言われたアレです。アレか!?

『お酒飲み過ぎると、すい臓が溶けちゃうよ』
すい臓の消化酵素は、タンパク質分解酵
素、脂質分解酵素、糖質分解酵素、核酸
分解酵素(DNAアーゼ、RNAアーゼ)。
ヒトは雑食性ですから、ありとあらゆる
栄養素にたいして消化する必要があるの
で、これでもかと言う程、消化酵素があ
るんです。

すい臓の消化酵素。(オガワメモ)
DNAアーゼなんかDNA情報の塊を食べ
てるわけでしょ。例えば、ウシを食べて
牛になったら困るじゃないですか。牛の
遺伝情報を全部消す。そのまま残しちゃ
あダメ!残したら牛になる。

DNAアーゼが牛のDNA情報を食べて消さなきゃ、ウシを食べたら牛になる。
ところで、すい臓の仕事って実は消化だ
けじゃないんです。それが血糖値をコン
トロールって言う仕事。インシュリンの
分泌なんです。
【続く】