③もしも99歳の私が70代の私に忠告するとしたら(もっと素直に今の幸せのためにお金を使ってください)

湯布院の朝露を妻と一緒に見てみたかった。

      【続きです】

今、毎月届く年金をどのように使ってい
ますか?今後の老後に備えてなるべく手
を付けず貯めていませんか?もしもの為
にと自分を抑え込み、使うことを先送り
にしていませんか?

毎月届く年金をどのように使っていますか?

年金を貰うようになった私は、医療費が
想像以上にかかったらどうしょう?とか
、大きな地震や台風で家を直さなければ
ならなかったらどうしょう?とかそんな
もしもがいつも頭のスミに居座っていた
のです。心の不安が私を縛っていたのデ
ス。気がつけば財布のひもをきつく締め
る毎日になっていました。

医療費が想像以上にかかったらどうしょう?という不安が私を縛っていたのデス

しかし、99歳になった私にははっきり見
えるのです。あの頃私を縛っていた漠然
とした不安は、まるで霧のように実態の
ない幻想だったのです。その幻想に人生
を左右されてしまったのです。

妻はいつの日にか二人で行けるように、雑誌の切り抜きをファイルしていた。

妻が雑誌の切り抜きを大切にファイルし
ていたのを思い出すと胸の奥が絞めつけ
られます。結局私たちは一度も旅行と言
う夢を叶えることもなく、彼女は旅立っ
てしまったのデス。あの熊本城の石垣を
、長崎の坂道を、湯布院の朝霧を、私た
ちは伴に歩くことが出来なかったのです

熊本城の石垣を妻と一緒に登ってみたかった。

もしあの時に戻れるなら、迷わず切符を
買っていたと思います。お金は使う為に
あるのデス。それも今を豊かにする為に
あります。お金よりももっと大切なもの
があったのです。それは時間であり、心
であり、誰かと共に過ごすひと時だった
のです。

長崎の坂道を妻と一緒に歩いてみたかった。

老後に必要なのは貯金や保険だけではあ
りません。今日と言う日をどう生きるか
。おいしいものを味わい、花を買って部
屋に飾り、新しい趣味に挑戦し、親しい
人に小さな贈り物をし、届ける。そうい
った何気ない日々の丁寧な使い道こそが
、人生を豊かにし、心を満たすのだと私
は気ずきました。

親しい人に小さな贈り物をし、届ける。そういうのが、人生を豊かにし、心を満たしてくれるです。

       【また続く】

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