
『ポッチャリの方が長生きするんだよ』
【続きです】
『ちょっとポッチャリの方が長生き出来
るんだよ』みたいなことを最近言われま
す。ここに肥満と死亡率の関係のグラフ
があります。

肥満度と死亡率
BMI(肥満指数)
=体重(㎏)×100÷[身長(m)×身長(m)]
で計算すると、BMIは22~24,9の範囲で
死亡リスクが最低になっている。
逆にBMI≦20,9 や30≦BMIで死亡リ
スクが高くなっている。これを見ると、
ややポッチャリの方が長生きデキル。
つまり小太りの方が死亡リスクが最低に
なるらしい。

小太りの方が死亡リスクが低い
これは日本人だけじゃなくて、世界のい
ろんな人種でも成り立つということが臨
床家の間では、ずっと以前から知られて
いました。それがなぜか分からなかった
のですが、最近分かって来た。

コーカソイド・モンゴロイド・ネグロイド
脂肪は健康の敵みたいに思われがちなん
ですが、実は長生きするためには大切な
んです。どうもコレが脳の視床下部と繋
がっていたんです。嫌われ者と思われが
ちな脂肪、実は老化と闘う視床下部の強
い味方だという。視床下部の特定の神経
細胞が、例えばワレワレが持っている脂
肪組織と連絡を取り合っている。

視床下部の特定の神経細胞が脂肪組織と連絡を取り合っている。
これはマウスの脂肪細胞。実は脂肪って
単なる脂の塊ではないんですよ。その内
部の様子を見ると、緑の線がネットワー
クのように張り巡らされている。その正
体は交感神経だ。交感神経は興奮の刺激
を伝える神経。実はカラダのあちこちに
存在する脂肪はこの交感神経によって、
脳の視床下部と密接に連絡を取り合てい
る。

マウスの脂肪細胞・緑の線が交感経
脂肪の出す酵素が視床下部のサーチェン
を活性化し神経細胞を元気にしている。
より元気な期間が延びる方向に進むとい
うのが分かって来た。この脂肪をコント
ロールしている神経細胞が老化の過程と
寿命もコントロールしているということ
が分かって来た。

脂肪の出す酵素が視床下部のサーチェンを活性化し、神経細胞を元気にし、それにより元気な期間が延びる。
『脂肪は臓器』というのはああいう酵素
を血中にドバァーと送り出すだけでなく
、ホルモン様な物質も分泌しますし、交
感神経の刺激を受けると、貯め込んでい
た脂肪を分解して、脂肪酸と言う形で送
り出します。すると脂肪酸が肝臓に行っ
て、グルコースに作り変えられ、脳に行
ってエネルギーとして使われるんです。

神経細胞が元気なくなってくるので、神経細胞の働きを何とか上げてやろうとして、脂肪を増やしている。カラダに必要だから中年太りになっている。
つまり、神経細胞の働きを何とか上げて
やろうとして、脂肪を増やして教えてあ
げようとしている。だとすると、それは
必要だから中年太りになっているので、
だから脂肪を減らそうとしても減らない
。だから逆に言うと、自然に到達した脂
肪よりも下げようとするということは、
ある一定の年齢以上は、あまりしない方
がいいのかもしれません。