
アクアポリンは水の門番。その穴を使い水を取り込む事によって、いろんな仕事をするんです
【またまた、続きです】
人間ではそんなフィルター構造は絶対に
作れません。細胞ってのは積極的にその
穴を使って水を取り込むことで、いろん
な仕事をしていたんです。周りにいっぱ
い水がありましたからねえ。で、ほとん
ど全ての細胞にアクアポリンが存在して
いることがわかったんですよ。

ほとんど全ての細胞にアクアポリンが存在する
水だけ?って言われるとそうじゃなくて
、水以外のグリセロールとか過酸化水素
などを通すアクアポリンも見つかってい
ます。
細胞が動くということですが、どういう
局面かと言うと、例えば、皮膚のキズっ
てのが1つあります。あとカラダの中で一
番動くのは免疫細胞。その免疫細胞にも
アクアポリンが発現しています。

さあ、ヒフの傷を治すぞ!
動く時って、水を前から飲んで後ろから
出す。駆動力があるんですよ。まあ、分
かりやすく言えば、浸透圧エンジン。
その浸透圧エンジンを使って、細胞は行
きたい所に動く。行きたい方向が決まっ
たら、アクアポリンは細胞の周り全体や
、細胞の中に存在することが多いんです
が、こちらに動くな!って思った時には
一斉に、動く方向の先端にアクアポリン
が移動する。まあ、穴が動くんですよ。
穴自体を移動させる、スゴイことをやっ
てるんですよ。

浸透圧エンジン
ワタクシ、傷が治るときには細胞が増え
て、傷が埋まる、って思っていましたが
、細胞が増えるんじゃなくて、細胞が移
動して、傷が修復されるんですよ。動き
始めた細胞たちは、後ろに控えている細
胞たちに、増えてくれって言うシグナル
を送っている。動きながら、更に後ろに
控えている細胞たちに、『ヨロシク!』っ
て言う感じで増殖も促す。

『こちらに動くな!』って思った時には、一斉に動く方向の先端にアクアポリンの穴を移動させる
まあ、新人細胞も行きますが、古参の細
胞も行きますってことですな。
おしまい