【続きです】
まあ、いろいろあって、室町時代には
陰陽師は大切にされ、秀吉の時代には雑
に扱われ、その次の徳川の江戸時代には
、またまた大切に扱われ、陰陽師は安倍
晴明の子孫の『土御門家』が担当する
事になりました。まあ、お家芸になった
わけです。
そして今度は明治。陰陽師に一番困らさ
れたのは、西郷隆盛と大久保利通ですよ
。ペリーの黒船が来て、幕府の力が衰弱
している頃、孝明天皇は『外国人が嫌い
じゃ。追い出せ!』と腑抜けの幕府に命
令する。
西郷や大久保は近代国家を作ろうと思っ
て、天皇を馬にのせて軍隊を指揮させよ
うか、どっか連れて行こうかと思ってた
ら、北斗七星の形で『天逢、天内、天衝
、天輔・・・』こうやって、天皇の前を
歩いた後じゃないと通れない天皇だった
ら、何もできないじゃないですか。
西洋の侵略が迫って来ると思ってる人達
から見れば、印(いん)を切って『臨・兵
・闘・者・皆・陣・烈・在・前』とか
やらないと前に進めないような天皇を放
置しておいたら、何もできやしない。陰
陽師のいう事を聞いて祈ってたら、大砲
を撃たれちゃっておしまい。
大久保利通さん、イライラしながら『陰
陽師を廃止しないとダメじゃねえか?』
と言って、土御門家の担当の陰陽師は廃
止となりました。陰陽師は迷信でしたと
さ。そのスキマを地域の陰陽師とか民間
の陰陽師が、不安な人々の心の穴を埋め
ているようです。
まあ、日本人の中には、異なる世界と現
世が同時に存在して、日本人独特の世界
観ですよ。古くから持ってます。硬貨で
いえば表とウラ。で、この陰陽師って、
日本人の世界観のナビゲーター・案内人
。日本人の深層心理の中に陰陽道がある
んじゃないかな。
要するに、背後の見えない力が働いてい
るんですよ。文字化されていない宗教み
たいなものが。で、それのチャンピオン
と言うべき人物が安倍晴明。ワタクシ思
ったのですが、大阪にノッポのビル
『あべのハルカス』がありますが、あれ
ひょっとして『安倍晴明』➡
『安倍晴れ明かす(あべのはれあかす)』
➡『あべのハルカス』だったりして。
おしまい。