いい話デス。
山口県に下関という町があります。
下があるなら上もあるハズと思って上関
を探したら、ちゃんと100キロくらい東
側にあった。
そこに40年前から中国電力の原発予定
地があるんだけど、その向かいに祝島
(いわいしま)という人口480人くらい
の島があって、40年前から毎週月曜日、
夕方から「原発反対デモ」をやっていま
す。
ずっと休まずにやっている。
でも、この時は休みだという日があって
、それはデモ参加者の身内に不幸があっ
た時(みんな葬式に出ます)、あと雨の
日と風の強い日。
みんな高齢だから。
デモ参加者は70~80人。
しかもほとんどがおばあちゃん。
昔よりデモのキョリが短くなった。
みんな年とったから。
それで、島の中を25分くらい回ったら
おしまい。
「原発反対!原発はんたぁ~い!」って。
で、みんな歩きながらずっと世間話
してる。
「今日の晩ご飯何にする?」とか、
「うちの嫁がねぇ、ひどいのよ・・・」
とか。
そして時々「ふるさとの海を守れ!それ
でね、今晩のおかずなんだけどね・・」
「ご飯作るから」って途中で帰っちゃう
人もイル。
代表に言わせると、40年続けようと思っ
たら、おもしろくないとダメらしい。
もう、生活の一部。
中国電力は広島に本社があるから、時々
広島に遠征してデモする。
その時、おばさんたちはすごく喜ぶ。
帰りに買い物ができるから。
だから買い物するデパートに電話して、
レジを増やしてもらう。
帰りのフェリーの時間が決まってて、
いっぺんに行くんでレジが詰まっちゃう
から、っていうので。
もうおばさんたち、行く前から「買い物
が楽しみ!」っていうデモを続けて40年。
40年間ずっと反対しているんで、原発は
できていないんです。
で、この「祝島」って調べてみたら、
万葉集にも日本書紀にも出てくる。
山口県の南の方だから、瀬戸内海航路の
要。
2000年以上前だから、東京がまだ原野
でサルもいなかった頃から文化があった。
祝島の島民から見ると、「もともと原野
だったとこ(東京)で何言ってんだ!」。
こっちは伝説もいっぱいあるし、落ち武
者伝承もある。
平景清の墓もあるし、それプラス漁業が
あって、農業があって、こっちが文化だ
っていうイシキがある。
だから外の連中からいくら金もらったっ
て何のイミもねぇ。
だいたいそんな金、島で使う場所がねぇ。
外から何が来てもムダ。
ねっ、なかなかいい話でしょ。
最近のコメント