無重力の状態で、心の中にどんな変化
起こるのか研究した人がいます。
使うのは体長1ミリも満たない動物の線
虫。線虫はヒトと同じような動物として
の基本的な構造を持っている為、よく
ヒトの代わりに実験で使われるんです。
で、国際宇宙ステーション(無重力)の
中で、線虫を飼育するとどうなるか?
無重力状態の中の線虫は動きが鈍くなり
ました。一方で地球と同じ負荷のかかる
重力(人工重力)の遠心機の中で飼育し
てやると、地上と同じように動き回った
。何で、重力のあるなしでこんなに違う
の?
ドーパミンが人工重力の中で増えたんで
す。ドーパミンは報酬系の活性化に欠か
せない神経伝達物質。ヒトの場合、快感
や幸福感、やる気などを起こす物質。
無重力状態では線虫にドーパミンが出な
くなって、動きが鈍くなった。
で、線虫の周りに小さなビーズを追加し
てやると線虫が動くたびにビーズに触れ
るもんだから動きが活発になった。
何かに触れるとドーパミンのような快楽
物質が増えて運動が活発になったんです
。
そこでワタクシ考えた。空飛ぶ鳥はやる
気が出るのか、出ないのか?空中に浮か
んでるし。おそらく、目に見えない固い
空気のジュウタンにカラダが触れてるの
で、やる気満々ではないか。
【続く】