『論語とそろばん』の中に書いてある話

金魚鉢

時々ニュースで、外国で有事があって
パニックになると、一般市民が店に侵入
して商品をかっぱらって逃走するという
シーンを目にします。
いつ襲われても応戦できるように、お店
が全部武装するなんてことを日本中の店
でやっていたら、まともな商売なんか
できません。

海外で暴動が起こり、店内のモノが略奪された

だから、自分がいきなり強盗に襲われた
ら「やだなぁ!」ともうようなことはし
ない。
まぁ、自分がやられたことをイヤだと思
う、そういった気持ちをみんなが持てば
商売が安心してできる。
と、エラい先生が言っていました。

渋沢栄一

なんか聞いたことあるなぁと思ったら、
今度一万円札の表紙になった渋沢栄一の
「論語とそろばん」の話の一部だった。
実はこの渋沢さん、産業育成事業の他に
もう一つ、社会福祉事業として生活保護
の制度をつくったんです。

お金を循環させる為に、生活保護をつくった

ワタクシがすごいと思ったのは、まぁ、
世間が金魚バチのようなものだとしたら
、金魚が事業家、フンがそこから落ちこ
ぼれた弱者、水槽の水が世間だとして、
金魚は利益が欲しいからエサをたくさん
食べたい。
だけどエサを食べればフンも出るので、
エサだけ食べることばかり考えて金魚バ
チの中をきれいにする装置やシステムを
つけてやらなければ、金魚は死んでしま
う。つまり、利益は得られない。

世間は金魚鉢のようなもの

わかりやすく言えば、事業家は利益が
欲しいから→事業を大きくする→だけど
事業を大きくすれば強者と弱者が生まれ
て、弱者を大量につくってしまう。
弱者なんか面倒みるもんかと放っておけ
ば、世間には弱者があふれて、そのうち
モノは売れなくなる。すると事業者は倒
産する。つまり、利益は得られない、と
いうことだ。

福祉政策(生活保護)は事業の利益につながる

だから生活保護事業のような福祉政策は
最大の利益を追求することにつながるの
だ。金魚が腹いっぱいエサを食える状況
をつくってやることが、最大の経済政策。

まぁ、貧しい人を放置しておくと、社会
全体としてはうまくいかないということ
なんですよ。

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