芸術と教育は相性が悪い。

小林秀雄「何か聴きたいことはないか?」

 

5年前に閉校した、東京両国にある文化
学院。

ここは大正10年に創立。
与謝野晶子・鉄幹夫婦らを中心として
創設された学校です。

美術と文芸を学ぶ人々が集う、自由で
伸びやかな、学校らしくない学校。

私立なので、当時恵まれていた人でなけ
れば行けなかった。

そこの講師陣が超豪華。

有島武郎、竹久夢二、和辻哲郎、山田耕
作、芥川龍之介、川端康成、三島由紀夫
、谷崎潤一郎、寺田寅彦、小林秀雄・・
まだまだいっぱい。

難解な文章で有名な評論家の小林秀雄の
授業なんか、スゴイ。

平気で授業に遅れてきて、その後20分
くらい黙ってタバコをプカプカ吸って、
その後ぐるっと教室を見渡して、「何か
聴きたいことはないか?なければ今日の
授業はココまで。」と言って、何もしな
いでサッサと帰る。

こんな感じだったらしい。

まぁ、芸術や感性は教えられないですか
らねぇ。

だから、教えてくれなければ自分で考え
るようになる。

ワタクシのテニス仲間に、芸術大学の教
授をやってイルのがいて、彼はテニスの
スコアを間違っても気にしない。きっと
スコアなんてどうでもいいのでしょう。
彼を見ていると、芸術と教育は相性が
悪いんだろうなぁと思う。

まあ、芸術って教えることはデキナイ
けど、少なくとも触れることはできる
と思うんですよ。

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