老化が遅れる?

老化

 

「腹八分に医者いらず」という諺が
あります。

老化を研究しているある研究室で、腹八
分群のマウスと満腹群のマウスの寿命を
測ったら、腹八分群のマウスの方が1.6倍
寿命が延びたらしいんです。

どうやらこれは、誰もが持っている遺伝
子によってつくられる酵素(サーチュイ
ンといいます)にスイッチが入って老化
が遅れたらしい。

サルでも細菌の線虫でも、ハエでも、
どうやら生物はみなこのシステムを持っ
ているトカ。

で、サーチュインの働きは、そもそも種
が生き残るためみんなに備わっているシ
ステム。

例えば、生涯最後の子作りをしようとし
ているサルの周りで食料が不足していた
とします。

そんな時に子どもをつくっても、親子ザ
ルはどちらも飢えて共倒れしてしまう。

そこでサーチュインの働きを強めて、
子作りできる期間を先送りにします。

まぁ、子作りに耐えられる若さを維持、
つまり若さを維持して、その結果老化が
遅れるということだ。

そのうち周りの環境に十分食料が増えて
くれば、サーチュインの働きを弱め、子
作りして子孫を残すことができる。

親子ザル共々、エサいっぱい食える。

つまりエサを少なくされたサルは、周り
に食料が不足した危機的状況だと察知し
て、カラダの持っているサーチュインの
働きを強めて、若さの期間が延びて、そ
の結果老化が遅れたという形になったの
だ。

「えっ?たったそれだけ?エサを減らし
ただけで老化が遅れるの?」

どうやらそれが腹八分に医者いらずの
解釈みたいなんデス。

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