自宅と学校、塾、職場などを往復するだ
けの毎日ではチョット息が詰まってしま
う。最近、『道草』という言葉をめっき
り使わなくなりましたが、ワタクシの子
供の頃は学校が終わったら、寄り道して
帰るなんてことは当たり前。でも、この
辺の子供たちを見ていると時間に追われ
ているせいか、スケジュールが詰まって
いるから、まっすぐ家に帰るようにと、
家人に言われていたりする。
まあ、各家庭の教育方針がありますから
ね。道草ばかりじゃ困るでしょうし、
事故に巻き込まれることもある。誘拐さ
れることもある。昔はよくあった。
チョット大きな話になりますが、人生も
同じかも。決められたレールに沿って効
果的に生きるだけでは、何か先が見えて
、息苦しさを感じることがあります。
そういう時には立ち止まって、ゆっくり
考えるとイイ。脱線するのもイイ。日常
を忘れて寄り道すると、何か、ひらめく
こともある。
兵庫県のある中高一貫校では伝説の国語
教師がある一冊の本を3年間かけて通読
したそうだ。
ただ読むだけでなく、例えば、その本文
の中に『産業革命』という言葉が出てく
れば、そこで各駅停車して、まあ、脱線
ですな、『産業革命』を生徒に調べさせ
て、お互い議論させて、頭の中に残す。
まあ、勉強っちゅうもんは、頭ん中にど
れだけ残っているかが大切ですからね。
そういう脱線、いや、各駅停車を3年間
に300回くらいやれば、嫌でも頭ん中
で考える材料が溜まって来る。こうなっ
てくるとしめたものだ。面白い。
話っていうのは頭の中に考える材料が
あるからこそ、次から次へと降ってわい
て出てくるのだ。