ムシと植物の戦略でお互い進化した(前半)

トビムシもいろいろ

海の中で生まれたワタクシ達の祖先が地
上に進出したのは4億年前。ところがムシ
はそれよりも遥かに早く上陸していまし
た。彼らが上陸した当時の地上に広がっ
ていたのは乾燥した不毛の大地。植物は
水辺に生えるコケ類に限られていました
。では一体、どのムシが地上に進出した
のか。何と、そのムシの子孫は姿、形を
ほとんど変えていないんです。そして、
ワレワレのすぐ傍にいるんです。その
ムシの名はトビムシ。体長、僅か2mm
です。

トビムシ(オガワメモ)

トビムシは地面をはい回り、枯れた植物
などをエサにしている。もちろん羽はあ
りません。このトビムシが上陸したあと
昆虫がどのように進化したのか。
103種類のイデン子を分析すると昆虫
の進化が不毛の大地を変えたプロセス
がわかって来たんです。
昆虫は植物との相互作用によって、どん
どん進化し、多様性を確立したんです。

ムシと植物の相互作用(オガワメモ)

トビムシの祖先が地上に現れたのは
約4.8億年前。その頃、地上にあった
植物はコケ類。
それから8千万年後、カゲロウやトンボ
といった羽を持つムシたちが登場した。
実はその頃、植物はムシに食べられてい
たコケ類だけではなく、背の高いシダ類
も現れていました。すると、ムシたちは
背が高くなった植物に対抗すべく羽を獲
得したのだ。植物はその後、大きく育つ
ものに進化。地上は緑豊かなものに変わ
っていった。
そして、1億3000万年前にはチョウや
ハチなど、今でも見られる姿のムシたち
が出そろったんです。

       【続く】

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