遺伝子の中のガラクタの役割

メインの遺伝子とガラクタの割合

 

ヒトに必要なタンパク質は、10万種類。

タンパク質をつくるために人の持ってい
る遺伝子の数は、約2万個。

これじゃあタンパク質が作れない。
というか、足りない。

1つの遺伝子の中で情報のあるところを
エクソンといいます。

また、1コの遺伝子の中に組み込まれた
ガラクタをイントロンと呼ぶのですが、
昔はエクソンだけを組み合わせてタンパ
ク質をつくるのだと考えられていました。

でも今は、情報を持っているエクソンと
1つの遺伝子の中に組み込まれたガラク
タ部分のイントロンを組み合わせてタン
パク質を作っていることがわかりました。

これなら2万個の遺伝子で10万種のタン
パク質ができます。

さらに、イントロンの外側にある遺伝子
の働きにエイキョウを与える部分(プロ
モーターやエンハンサーと言います)も
遺伝子の一部と考えられています。

なんのこっちゃよくわからないと思いま
すが、実はこの部分のガラクラも宝箱。

硬い話はこの辺まで。

 

遺伝子はDNAの一部です

 

実は、新型コロナとかそういう感染症に
ワタクシたちは今、苦しめられているわ
けですが、過去に感染したウイルスの履
歴も遺伝子のガラクタの中に入っていま
す。

DNAは未来の設計図だけではありません。
過去のも入っています。

それと、使われなくなった古い遺伝子も
あそこに入っています。

それこそ、ガラクタ。

昔は使っていたんでしょうけど、今は使
っていない。

で、新型コロナウイルスが体内に入って
くると、白血球の中のリンパ球(T細部)
が、それが大事にしまってあるリンパ節
のところへ探しに行きます。

「あった!昔感染した新型コロナウイル
スの抗体があったぞ。ようし、いっぱい
コピーして、血液中にいっぱいばらまい
て、新型コロナウイルスをやっつけてや
るぞ。エイエイ、オー!」。

というわけで、こんなガラクタでも抗体
を作ったりする時、すごく重宝だったり
するんです。

持ってたら何かの役に立つことがあった
り、これからもあるかもしれない。

それがガラクタの正体。

まだまだあります、ガラクタの役割。
それが、「的をはずす」こと。

ウイルスとか紫外線とか放射線が体内に
入ってきて細胞を壊そうとした時に、
このガラクタたちがいて、敵は「的はど
れかな」って。

カラダは「ガラクタのところに当たって
くれればいいな」と。

ガラクタに当たってもカラダに害ないし
、98%の確率で的を外れてくれるらしい。

ムダなようでいて、ガードしてくれるよ
うな、まぁ防弾チョッキ着ているみたい
なボディーガード。

一見ムダのように見えるんだけど、この
遺伝子のガラクタ、大切なんデス。

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