細胞1個ぐらいなら冷凍保存できるって話。

 

歯は冷凍保存できるのかというのをアレ
コレ考えていたら、先日、解剖学者の
養老孔司さん(仮名)が小学生向きに
書いた本を見つけました。

その中で小学生が、「死体は保存できる
んですか?」と容赦のないすごいことを
聞きました。

すると先生、こう答えました。

「死体を冷凍保存するなんてできま
せん。」

「なぜできないかというと、冷やす時に
どうしても表面から凍ります。そうする
と表面はすぐに凍るんだけど、中はゆっ
くり凍る。熱の伝導は遅いんですね。
ゆっくり凍らせると必ず氷ができます。

氷ができるとまわりが壊れます。

ワレワレが現在の技術で凍らせることが
できるのは、細胞1個ぐらい。細胞1個を
液体ヘリウムで冷やした純銅のブロック
に接触させてやると、10ミクロン(100
分の1ミリ)くらいはほとんど氷ができ
ないので、きれいに凍ります。

それを溶かしたらそのまんま生きてます。

細胞1個くらいだとこういうことができ
る。

だから、卵子は保存できるし精子も保存
できる。

だけど人間の脳とか人間全体となると、
冷やしているうちに内部に大きな氷がで
きて、必ず壊れちゃう。

テレビでやっているのは商売でやってい
るんで、ダマされちゃあダメ。

人間の冷凍保存はそんなにうまくいきま
せん。」

ということは、歯は冷凍保存できても
細胞は氷で壊されて死んでしまうって
ことか。

孔司さん(仮名)の文章って、哲学的で
チョット難しいんですが、小学生のとこ
ろまで降りてくれたらワタクシでも理解
できました。

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