蒸気キカンで産業革命を起こしたワット
は、誰もがご存知でしょう。
彼は英グラスゴー大学の前で修繕屋を開
く職人でした。
そこにある時、ニューコメンが開発した
蒸気キカンが持ち込まれました。
彼は修繕しながら仕組みを学び、効率化
に思いを巡らせるうちに新しいキコウを
考えついたのでした。
それがワットの蒸気機関。
で、彼は産業革命の父と呼ばれるように
なった。
歯周病の世界の研究史をたどっても、
同じです。
ラットの口に歯周病菌を入れて、いろい
ろ試す。
次にネコの口、そしてサルの口を使う。
最終的には人間の口の方にベクトルは
向きます。
マネを重ねていく。
ところでそのワットによる悪戦苦闘の
工夫をフランスで見ていたのが、若い
学者のカルノー。
まぁ、カルノーサイクルの発見者で、
そこから熱力学という物理学の分野が
スタートしました。
必ずしも最初にキソがあるのではありま
せん。
ワットおじさんがニューコメンをマネし
て工夫するから、カルノーの基礎物理学
が出てきたのだ。
科学技術というのは全て過去のマネから
成り立っています。
マネは基本で、それが満足にできないメ
ーカーや技術者からは新しい発見は生ま
れない。
世界的グローバル企業のパナソニックは
昔、松下電器と呼ばれていましたが、私
の小さい頃、口の悪い人は‘マネシタ電器
’と言ってたのを覚えています。