まだコンピューターが初期の頃、アメリカで
「イライザ」というソフトが開発されたこと
があります。
この「イライザ」、こちらが何かメッセージ
を打ち込むと返事をするだけのソフト。
「ワタシはオガワです。」と打つと、「あな
たはオガワさんですね」と返ってくる。
ホント、ただメッセージが返ってくるダケ。
ところが、コトバを送り、コトバを返すと
いう「やりとり」があるだけで人間は「もつ」
のです。
これを神経症の治療に使ったら、はっきりし
た効果があったらしい。
何しろ、「やりとり」するのが人間の本質
ですからねぇ。
恋人同士の会話というのも同じみたいで、
「愛してる」「私も愛してる」というコトバ
を延々と繰り返しても、恋人たちは少しも
飽きません。
で、「ねぇ、もう君がホクを愛しているのは
十分わかったからさぁ。たまには何か違う
話しない?日本経済の今後について、君は
どう思う?」というようなことを言う恋人
たちには、あまり幸福な未来が訪れるように
は思われません。